百鬼殲滅拳!!
三毛猫のジョーの過去話。
「お前は例の女学生の魂が高ランクだということをかなり前から知っていた。お前は捨て猫のフリをするためにダンボール箱の中に入り女学生に拾ってもらうのを待った。その時は割と早くやってきたが女学生の両親はお前を見た瞬間なぜかお前の正体に気づき、お前を殺してしまった。だが、それこそがお前の狙いだった。お前の怨念でカボチャを作り、女学生の母親がカボチャを使った料理をする際、お前はこっそり自分のそれと入れ替えて両親にそれを食べさせて殺した。当然例の女学生もそれを食べたが、お前の死に直接関わっていないから怨念の対象外。だから、女学生は死ななかった。だがしかし、女学生は両親が死んだショックで記憶と気を失い、さらに彼女の魂はどこかに飛んでいってしまった。お前は女学生の魂を捕まえられたら分け前をやるという条件で妖怪たちに依頼した後、お前は真っ先に女学生の元へ向かった。お前の怨念を発信機代わりにしてな。わざわざ妖怪たちに依頼したのはおそらく妖怪たちに襲われているところを助けて自分はいい妖怪だと思わせるためだろう。で、油断した隙にペロリってところだな。けれど、女学生は僕たちと……いや、僕と出会ってしまった。半分人間半分鬼の僕と……ね。さぁ、どうする? 猫カボチャ。今なら刑務所行きで済むぞ」
「どうする? どうするだと? そんなの決まってるだろ。お前を始末した後、すぐにあのメスガキの魂を食べに行くんだよ! もちろん俺が依頼した妖怪共の分け前はなしだ! あははははは!!」
「ふーん、そうか。みなさーん、聞いてましたかー? 今のがこいつの本音ですよー」
「は? お前、いったい誰に話しかけて」
「この野郎! よくも騙しやがったな!」
「死すべし! 死すべし!」
「仏の顔も三度までだ! 絶対に許さんぞ!」
「殺してやる……殺してやる……殺してやる……!」
「お、お前ら、どうしてここに?」
「お前が依頼した妖怪たち全員実は僕に負けて更生したやつらなんだよ」
「な、なんだと!? そ、そんなの嘘だ!」
「本当だよ。生まれも育ちもこの町なんだから間違いないよ。なあ? みんな?」
『ああ!!』
「お、お前ら……くそー! こうなったら! 今すぐあのメスガキの魂を食らってやるー!」
「逃がすわけないだろう」
僕は群馬県の代表妖怪『黒鴉』の力を使って飛行すると天狗の団扇を使って暴風結界を使った。
「な、なんだ! これは!!」
「もうこの公園からは出られないよ。僕もお前も下にいる妖怪たちも」
「く、くそー! 天狗の力を使うだなんて卑怯だぞ! 男なら拳で戦え!」
「別にいいよ。でも、いいのか? お前、不利だぞ?」
「ふ、不利だと?」
「ああ。だって、僕の体はもうほとんど彼女色に染められているのだから」
「か、彼女って、お前まさか!」
「鬼姫、頼む」
「まっかせなさい! 必殺! 百鬼殲滅拳!!」
「ぐわああああああああああああああああああああああ!!」




