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もうじき見つかる
私が目を覚ました時、最初に目に入ったのは知らない天井でした。
「あっ、やっと起きた」
「お、おはようございます。あの、ここは……」
「ここは僕の家だよ。で、君が今使ってるベッドは座敷童子の童子の文字の力でできているベッドだよ」
「は、はぁ……。え、えーっと、私どれくらい気を失ってたんですか?」
「うーん……三、四時間くらいかなー。まあ、今日は泊まっていきなよ。霊体のまま外に出たらきっとまた妖怪たちに襲われるから」
「あー、はい、分かり、ました……」
黒髪ショートの女学生はそう言うと、スウスウと寝息を立て始めた。霊体でも疲れるのかどうかは分からないけど、ゆっくり休むといいよ。君の体はもうじき見つかるだろうから。




