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厄介な問題

 夜になると座敷童子が僕の部屋に出現した。


「それで? 話ってなんだ?」


「まあ、その……とりあえず結界を展開しますね」


 なんで結界を展開する必要があるんだ?


「では、さっそく本題に入りましょうか」


「お、おう」


 彼女は僕のとなりに座ると、僕の腕にしがみついた。

 僕たちはベッドの上に座っている。

 そのため、彼女がその気なら、いつでもそういうことができる。


「勘違いしないでください。結界を維持するには大量の霊力が必要なので、あなたからそれをもらうためにはこうしないといけないだけです」


「え? あー、そうなのかー。なるほどなー」


 な、なあんだ、そういうことか。

 ビックリさせるなよ……。


「……あなたの妹はあなたのことを愛しています」


「え?」


 えーっと、僕の耳はちゃんと機能しているのかな?


「ですから、あなたの妹はあなたのことを愛しています。ついでに言っておくと、兄妹以上の関係になりたいと思っています」


「そ、そんなことあるわけないだろー、夏樹なつきが僕と兄妹以上の関係以上になりたいなんてー」


 僕が彼女の目を見ると、真剣な眼差しで僕を見つめていた。


「えっと……もしかして冗談じゃないのか?」


「はい、残念ながら」


 ど、どどど、どうしよう。

 そんなこと言われても急にそんな関係になんかなれるわけがない。

 というか、いつからそうなりたいと考えていたんだ?


「あなたの両親から聞きましたが、あなたの妹さんは十歳になった年から、あなたに対しての態度や行動が変わったそうですよ」


「そうだったかな? あんまり覚えてないけど」


 彼女は大きなため息をいた。


「高校生にもなって、たまに一緒にお風呂に入っている兄妹にとっては些細なことかもしれませんが、かなり厄介な問題なのですよ?」


「厄介?」


 彼女は僕が疑問符を浮かべると、また大きなため息をいた。

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