表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
693/1936

お兄ちゃん……私、もうダメ……

 今日、私が変態になったのにはわけがある。今日は私がお兄ちゃんに恋をした日。そう、初恋記念日。私は普通じゃないから実の兄であるお兄ちゃんのことを愛している。異性として恋愛対象として見ている。

 お兄ちゃんになら何をされてもいいし私の全てを捧げたいと思っている。だから、私は自分の気持ちをさらけ出せるように座敷童子の童子わらこちゃんに頼んで覚醒めざめのツボを押してもらった。


「……お、おまたせ……お兄ちゃん」


「おう、おかえり。えっと、どうして息切れしてるんだ?」


「え? あー、なんでだろうね」


 夏樹なつき(僕の実の妹)の様子がおかしい。明らかにおかしい。何か変なものでも食べたのだろうか。


「今日はもう寝た方がいいんじゃないか?」


 お兄ちゃんが私のひたいに手を当てた瞬間、私の理性はついにどこかに行ってしまった。


「……お、お兄ちゃん」


「なんだ?」


「……食べたい」


「え?」


「お兄ちゃんを……食べたい」


「……え?」


「お兄ちゃん……私、もうダメ……」


「えっと、それってどういう……」


「……今すぐお前をむしゃむしゃ食べたいってことだよ! さぁ、さっさと私の一部になれえええええええええ!!」


 夏樹が僕の首をつかもうと手を伸ばしたが、僕は夏樹の両手首をガシッと掴んだ。


「……なあ、夏樹」


「なんだよ!」


「もし、僕とお前が本当の兄妹じゃないとしたらどうする?」


「……え?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ