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眼球フェチ
授業中、私はずっとお兄ちゃんのことを考えていた。
もっとお兄ちゃんにあんなことやこんなことをしてほしい。もっと私を求めてほしい。私以上に私を求めてほしい。
ああ、どれだけ妄想をしても物足りない。どうして私はこんなにもお兄ちゃんのことを愛しているのだろう。
うーん、どれだけ考えても答えは出そうにないなー。よし、今日はノートに頭の中にあるもの全部書いてみよう。そうすれば少しは情報の整理ができるはずだから。
放課後……。
「お兄ちゃーん!」
「なんだ?」
「ちょっと眼球貸してー!」
「……え?」
ああ、どうしよう。夏樹(僕の実の妹)が眼球フェチになってしまった。
 




