表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
629/1936

お兄ちゃんのことを知らないメス

 料理対決が終わった後、私はりんちゃん(狐っ娘)とお風呂に入った。


「凛ちゃん」


「何ですかー?」


「凛ちゃんはお兄ちゃんのどういうところが好きなの?」


「え? あー、そうですねー。こう、視界に入れているだけで幸せにしてくれるところとか、近くにいると胸がキュッとなってそのあと私と旦那様しかいない世界に連れていってくれるところとか、ついつい触れたくなるようなオーラみたいなものを放っているところとか、私個人を見てくれているところとか、私と真剣に向き合ってくれるところとかが好きです」


「へえ、そうなんだー。というかさー、お兄ちゃんのことを知らないメスってかわいそうだよねー」


「あー、分かりますー。旦那様と出会ってからお父様のことが時計にしか見えなくなりましたから」


「時計?」


「時計は時計でも鳩時計です。時間になったらポッーポッーって鳴くんですけど、それまではほとんどしゃべらないというか死んでいるというか」


「あー、そういうことかー。まあ、お兄ちゃん特有のオーラというか、なんというかこう女の子の部屋にダイレクトにくるトキメキというかそういうのが他の人にはないよね?」


「そうですねー。あんな感覚、今まで感じたことありませんよー。何なんですかねー? あれ」


「お兄ちゃんのことずーっと見てきてるけど、今までよく分からないんだよねー。フェロモンかなーって思ってるだけど、生まれた時から常時出し続けてるからねー」


「生まれた時からですか!? それはすごいですねー。あっ、そういえば旦那様って半妖ですよね?」


「お兄ちゃんはそこらにいる半妖よりすごいよー。お兄ちゃんの体の中にいるのは鬼だからねー。タフさと霊力の量半端ないよー」


「でしょうねー。稲荷様もかなり怯えていましたから」


「え? 稲荷様も怯えてたの?」


「はい、怯えていました。いつもより少し早口になっていましたから」


「へえ、そうなんだー。いやあ、やっぱりお兄ちゃんってすごいなー」


「ですねー」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ