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カラフル焼肉

 で。


「今まさに妹と嫁の料理対決が始まろうとしています。実況は私、座敷ざしき 童子わらこ。解説は無自覚シスコン野郎の山本やまもと 雅人まさとでお送り致します」


「酷い言われようだな」


「事実ですよ?」


「そうなのか?」


「そうです!」


「そっかー」


「戦場はここ、山本家のキッチンです! 雅人まさとさん、あなたは毎日料理をしているそうですが何かこだわりはあったりするんですか?」


「こだわりかー。うーん、愛情を込めて作っている、かな?」


「なるほど。愛情ですか。ちなみに私は雅人さんの料理にだけいつも〇〇を入れています」


「おい、それ本当なのか?」


「嘘だといいですねー」


「童子ー、その笑顔やめろー。普通に怖いからー」


「失礼しました。では、そろそろ始めましょう。戦え! 乙女たち! あなたの愛をあの人の元へ届けるのです!」


 ノリノリだな、童子……。


「邪魔するやつは誰であろうとぶっ倒す! 黒い長髪なびかせてブラコン妹今日もく! お兄ちゃんのためならば、なんでもやっちゃう危険なあいつその名は! 山本やまもと 夏樹なつきー!」


「お兄ちゃーん! 見てるー?」


「おう、見てるぞー」


「私、頑張るからねー!」


「おう、期待してるぞー」


 お兄ちゃんは誰にも渡さないよー。あっ、部屋に媚薬置いたままだ。うーん、まあ、いっか。そんなものなくてもお兄ちゃんならきっと私を選んでくれるはずだから。


「ぽっと出ヒロインは狐っ!? あなたと出会ったあの日から私はあなたのとりこです。合法ロリはお嫌いですか? 狐の血を引く幼妻! その名は! 山本やまもと りんー!」


「旦那様ー! 見てますかー!」


「おー、見てるぞー」


「私、今日ここであなたに相応しい妻だということを証明してみせます!」


「おう、期待してるぞー」


 お母様、ごめんなさい。一族に代々伝わる媚薬は今回使いません。ですが、負けるつもりはありません。この勝負、絶対に勝ってみせます!


「雅人さんはモテモテですねー」


「いやあ、本当参っちゃうよー」


「そろそろ誰かを選んでもいいんじゃないんですか? 私とか私とか私とか」


「いや、僕まだ高校生だから。そんなの決めても卒業するまでは結婚できないよ」


「相変わらず優柔不断ですねー。まあ、そこがいいんですけど」


「ん? 今なんか言ったか?」


「いえ、何も。というか、もう山本家に嫁ぐ気満々ですね、彼女」


「そうだなー」


 リアクション薄いですね。


「えー、では、料理対決三本勝負! 最初のお題はー! こちら!!」


 目目連たちが空中に『肉料理』と書く。


「ほう、肉料理ですかー。雅人さん、あなたなら何を作りますか?」


「うーん、そうだなー。僕なら、カラフル焼肉かな?」


『か、カラフル焼肉?』

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