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色気マシマシ

 僕は今、夏樹なつき(僕の実の妹)とりん(狐っ娘)と共に入浴中である。


「あっ! お兄ちゃん! そこはダメだよー」


「お前さっき言ったよな? 体の隅々まで洗ってって」


「そ、それはまあ、そうなんだけど……ひゃん!?」


「あははは、夏樹は敏感なんだな。ごしごし」


「ううー! お兄ちゃんの意地悪ー!」


 わ、私はいったい何を見せられているのでしょうか。旦那様は妹さんの髪を洗っているだけです。それなのにどうしてこう色気マシマシなのでしょうか。


「も、もうダメー。気持ち良すぎて頭おかしくなっちゃうよー!」


「そうか。なら、もうやめよう」


「だ、ダメ! やめないで! もっとごしごしして!」


「欲しがりだなー、夏樹は」


「ごめんなさい、でもお兄ちゃんじゃないと満足できないの! 早く……早くして! もっと私のこといじめてー!」


「大きな声を出すな。近所迷惑だぞ」


「ご、ごめんなさい。でも、ダメなの。お兄ちゃんに触られると体が喜んじゃうの。ねえ、お兄ちゃん。私のこと嫌いになった?」


「ううん、嫌いなんかならないよ。むしろ好きになったよ。僕をこんなにも求めてくれるのはお前しかいないから」


「お兄ちゃん……」


 聞いてるこっちが恥ずかしいです! これはもう兄妹というよりバカップルです! イチャイチャするならよそでやってください!!


「夏樹、かゆいところはないか?」


「ない。けど、触ってほしいところならあるよ」


「ほう、それはどこだ?」


「え、えっと、その……」


 あー! もう見てられません!!


「お二人ともいい加減にしてください! というか、私も仲間に入れてください!」


「え? あー、うん、分かった」


「いいよー、こっちにおいでー。あっ、でもお兄ちゃんのテクすごいから覚悟しておいてね?」


「おいおい、夏樹なつき。僕はそんなすごいテク持ってないぞ?」


謙遜けんそんしなくていいよー。お兄ちゃんはすごいよ、色々と」


「そうなのか?」


「うん、そうだよー」


「そうかー、そうなのかー」


「うん、そうそう」


 お二人とも本当に仲良しですねー。ここまで仲良しな兄妹、なかなかいませんよー。

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