お兄ちゃんを食べること
ソファに座っている僕の膝の上に頭を乗せている凛(狐っ娘)が目を覚ましたのは、ちょうど晩ごはんができた時だった。
今日は僕の代わりに座敷童子の童子が全部やってくれた。
「ご、ごめんなさい! 旦那様! 私……」
僕は彼女の唇に人差し指を押し当てる。
「凛、余計なことは言わなくていいし謝る必要もない」
「で、ですが! 私は旦那様と二人きりになりたいという欲望を抑えられず、あんなことを!」
「あんなことー? ねえ、お兄ちゃん。あんなことってどんなことー? ねえ、お兄ちゃん。早く教えてよ。ねえ、どんなこと? ねえねえねえねえねえ」
この子は本当に余計なことしか言わないなー。
僕は夏樹(僕の実の妹)の黒い髪を触りながらこう言った。
「夏樹、世の中には知らなくていいことがあるんだよ。というか、お前は知っているはずだ。まあ、僕の体の中にあるお前の髪が記憶していればの話だがな」
「うん、知ってるよ。けど、まあ、あれくらいならギリギリオーケーかなー」
「そうか。えっと、ちなみにアウトな行為って何なんだ?」
「お兄ちゃんを食べること」
「え、えっと、それは肉とか魚を食べるとかの食べるか?」
「それもそうだけど、性的に食べるのもアウトだよ。まあ、つまり上下の〇〇でお兄ちゃんを食べるなってことだね」
「夏樹! 女の子がそんなこと言っちゃいけません!」
「えー、そうなのー? それよりお腹空いたよー。そろそろ晩ごはん食べようよー」
「あー、まあ、そうだな。凛、起きれるか?」
「し、下の〇〇で、だ、旦那様を……! え、エッチですー!」
あっ、ダメだこりゃ。完全にオーバーヒートしてる。
はぁ……仕方ない。食べさせてやるか。




