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契約機能

 入浴時に試作品1号こと、ひーちゃん(人造妖怪)が契約について話してくれた。


「私たち人造妖怪は自然発生した妖怪ではない。誰かに生み出された存在だ。そのへんにいる妖怪と違うのは霊力を分けてもらえないと生きられないということと契約機能があることだ」


「契約機能?」


「ああ、そうだ。私が一度、雅人まさとに寄生したことがあっただろ? あれは誰でもいいわけではない。寄生する対象、つまり体の相性が良くないとできないのだ」


 体の相性……か。


「体の相性が良くないとどうなるんだ?」


「おそらくその体を完全に支配して死ぬまで暴れ続ける。まあ、初体験が雅人まさとだったおかげでそうならずに済んだのだがな」


「なるほど。で? 契約機能って何なんだ?」


 ひーちゃんは僕の手を握ってからこう言った。


「私が雅人まさとの手を握ると、雅人まさとから霊力やら愛やらぬくもりやらを受け取ることができる。で、雅人まさとも少なからず愛やらぬくもりやらを受け取りつつ私の肌の感触を堪能することができるわけだ。契約というのはまあ、こういうことだ」


「契約すると、お互いいい思いができるってことか?」


「ああ、そうだ。が、体の相性が悪いと……」


「悪いと、どうなるんだ?」


「私たちが契約時に付けた入れ墨のようなもの……今、雅人まさとの首筋にあるそれが暴走して魂ごと食らってしまう」


「そ、そんな……」


「まあ、雅人まさとなら大丈夫だ。契約はお互いのことを信頼していないとまず成功しないし、体の相性が悪かったら今こうして私と会話することもできないのだから」


「そ、そうか」


 リスクはあるが、お互いいい思いができる機能それが契約。

 うーん、まあ、今のところなんともないから多分大丈夫だろう。

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