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眠れない
……眠れない。
どうしよう、明日も学校なのに……。
よし! こういう時はお兄ちゃんを数えよう。
お兄ちゃんが一人、お兄ちゃんがふた……ってお兄ちゃんは二人もいらないよー!
あー、ダメだー。全然眠れないよー。どうしよう。
私がそんなことを考えているとお兄ちゃんがやってきた。
え? ちょ、なんでお兄ちゃんまだ起きてるの?
というか、なんで私の部屋に?
ま、まさか! ついに私を襲いに来たの!?
だ、ダメだよ! お兄ちゃん! 私たち実の兄妹なんだよ?
べ、別にお兄ちゃんとそういうことをしたくないわけじゃないけど、いきなりそんなことされたら私! 私!
「うわああああああああああああああああああ!!」
「あっ、おはようございます。いい夢見れましたか?」
「え? え? どうして童子ちゃんがここにいるの? というか、どこから夢だったの?」
座敷童子の童子ちゃんはクスッと笑う。
「さぁ? どこからでしょうね」
「もうー! 童子ちゃんのいじわるー!」




