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話せる人

 はぁ……早くお兄ちゃんとおしゃべりしたいなー。授業つまらないなー。

 お兄ちゃんとおしゃべりしてた方が楽しいなー。

 お兄ちゃんが私の家庭教師だったらいいのに。

 そう、勉強だけじゃなくていろんなことを教えてくれる家庭教師……キャー! お兄ちゃん、そんなところ触らないでー!

 そんなことを考えていると授業はあっという間に終わった。

 お昼休みだ! よおし、お兄ちゃんの教室に行くぞー!


「お兄ちゃあああああああああああああああん!!」


 私がお兄ちゃんがいる席にダイブするとお兄ちゃんは私をしっかり受け止めてくれた。


夏樹なつき、走ると転ぶぞ」


「はーい、次からは気をつけまーす。それより一緒に食べようよー」


「いいぞ。ここで食べるか?」


「うん!」


「そっか」


 私はお兄ちゃんの膝の上で食事をした。

 私は後頭部にあるもう一つの口に自分の黒い長髪を使って食べ物を放り込んでいった。

 二口女で良かったー。お兄ちゃんの顔を見ながら食事できる。

 はっ! お兄ちゃんのほっぺにごはん粒が! これは妹として責任を持って食すしかない!


「お兄ちゃん、ほっぺにごはん粒付いてるよ」


「そうか。えっと、どっちの頬だ?」


「えーっとねー」


 私はお兄ちゃんの左頬に顔を近づけてから、そこにあるごはん粒を食べた。


「左!」


「そっか、そっか。ありがとな」


「どういたしましてー」


「ところで最近、どうだ? 学校楽しいか?」


「うん! 楽しいよ!」


「友達できたか?」


「友達なんていらないよ。お兄ちゃんがいれば、それでいいもん」


「そうかー。まあ、無理に友達を作る必要はないが話せる人を増やしておくといいかもしれないなー」


「話せる人かー」


 うーん、まあ、いざという時必要になるかもしれないから一応今日から増やしていこうかな。


「分かった。ぼちぼち増やしてみるよ」


「ああ、だが無理はするなよ」


「うん!」


 やっぱりお兄ちゃんはすごいなー。

 今すぐ結婚したいよー。

 あー、早く高校卒業したいなー。

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