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受けて立つ

 試作品1号と腕相撲をしたら、なぜか勝ってしまった。


「えーっと……だ、大丈夫か?」


「触るな! ロリコン! 妹だけでなく姉である私にも手を出すつもりか!!」


「いや、別にそんなつもりは……」


「嘘だ! 男なんてみんなオオカミだ! ケダモノだ!」


 もしかして男性恐怖症なのかな?

 うーん、でも放置したらまた勝負をいどまれそうだなー。


「試作品1号……いや、ひーちゃん。僕は君の妹に手を出していないぞ?」


「な、何? それは本当か?」


「本当だよ。なあ? ふーちゃん」


 人造妖怪のふーちゃん(試作品2号)はひーちゃんの前でうんうんとうなずいた。


「そ、そんなの嘘だ! そ、そうだ! お前はこの男に弱みを握られているから仕方なくうなずいたのだろう? なあ? そうだろう?」


「ご主人様はヘタレだから手を出したりしないよ。ねえ? ご主人様?」


 ふーちゃん、今さらっとひどいこと言ったね。


「え? あ、ああ、そうだな」


「ほら、本人がこう言ってるんだから間違いないよ」


「そ、そうなのか?」


「ああ」


「ふむ……では、こうしよう。今から私と一緒に観覧車に乗る。で、観覧車が一周するまで私はお前に色仕掛けをする。お前が誘惑に負けたら妹は返してもらう。負けなかったら……私は今後一切、お前の前に姿を現さない。これでどうだ?」


「分かった。その勝負、受けて立つ」


 ということで僕はひーちゃんと一緒に観覧車に乗ることになった。

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