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ジェットコースター

 今日はいい天気、外に遊びに行こう。

 そんなことを言っていた人造妖怪のふーちゃんは僕を遊園地まで拉致した。

 そんなに遊園地が好きなのかな?


「ご主人様、ご主人様」


「ん? なんだ?」


「あれ、乗ろうよ」


「ん? どれだ?」


 ジェットコースターか。

 でも、ふーちゃんの場合、身長制限で……。


「私、人じゃないです。人造妖怪です」


「あー、そうですか。では、魂抜きますね」


「よろしく」


 ちょちょちょちょちょ! スタッフー!

 勝手に魂抜かないでよー!


「あの」


「はい?」


「身長制限、無視していいんですか?」


「妖怪は姿形を変えられるものもいれば、そうではないものもいますからね。基本、身長制限はありません」


「で、でも魂を抜くっていうのはさすがに」


「妖怪は魂の大きさを自由に変えられます。みなさん、だいたい省エネモードにされていますがあなたのように強い力を持っている方と一緒に乗るとそれをする必要がなくなります」


「それはつまり、僕がふーちゃんの電池になればいいってことですか?」


「そうなりますね」


 そんな方法があったのか。

 妖怪って便利だな。


「じゃあ、それでお願いします」


「かしこまりました」


 ふーちゃんは体をスタッフに預けると僕の肩の上に乗った。


「ふーちゃん、そんなところにいて大丈夫か? 振り落とされそうで不安なんだが」


「大丈夫。一時的にご主人様の中に根を張ったから」


「そ、そうなのか。なら、安心だな」


 ガコンと大きな音が鳴る。

 どうやらジェットコースターが動き出したようだ。

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