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ふーちゃんは人造妖怪である
ふーちゃんは人造妖怪である。
見た目は幼いが結構ませている。
一歳とは思えない。
「ご主人様」
「な、なんだ?」
「一緒に寝よう」
「え? いや、それはさすがに」
「私はご主様の何なの?」
「え?」
僕の部屋の前でふーちゃんは俯く。
うーんと……。
「い、一応、家族……だな」
「だったら一緒に寝ても問題ないはずだよね?」
「いや、その……ふーちゃんは良くても僕の理性がいつ吹っ飛ぶか分からないから」
「ご主人様は私と一緒に寝たくないの?」
「え? いや、別にそんなことはないけど」
「だったら一緒に寝ようよ。私のことはぬいぐるみか何かだと思ってくれればいいから。ね?」
うーん、まあ、それならいい、かな?
「わ、分かった。じゃあ、一緒に寝ようか」
「やったー。ありがとう、ご主人様ー。大好きー」
「あっ! こら! あんまりくっつくな!」
「えー? どうしてー?」
なんてことを話しながら僕たちはその日、同じベッドで一夜を共にした。




