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落雷
僕は呼子の力でアマビエ先生を呼んだ。
アマビエ先生は赤舌を見るなり口から海水を吐いた。
その後、座敷童子の童子が文字の力で赤舌めがけて雷を落とした。
おそらく『落雷』と書いたのだろう。
赤舌は水を司る妖怪。
水使って攻撃してくる妖怪はそこそこいるが、口から純水を吐くことができる妖怪はほとんどいない。
アマビエ先生の海水と童子の雷撃。
この二つが組み合わさったことにより赤舌に大ダメージを与えることができた。
すっかりおとなしくなった赤舌はこの学校の生徒たちが夜中プールの周りに結界を展開してから遊んでいたことが許せなくて断水したことを教えてくれた。
事件の真相を知った僕たちはその生徒たちを赤舌の前に連れていき、もう二度とあんなことはしないと誓わせた。
赤舌は半信半疑だったが夜中プールに誰も入れないように強力な結界を展開することを約束するとしぶしぶ許してくれた。




