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すねこすり
次の日の朝。
僕は部屋の窓を開けると、なんとなく「やっほー!」と叫んだ。
すると、たまたま家の前を通りかかった岡山県代表の『すねこすり』が僕の胸めがけてジャンプした。
「おっとっと。三毛猫っぽいけど、実は犬に近いんだよな。よしよし、どうしたんだー? お腹空いてるのかー?」
「お前に私の力を分けてやる。感謝しろよ、半端者」
うわあ、結構上から目線なんだな。
まあ、別にいいけど。
「あ、ありがとうございます」
「うむ。精進するのだぞ、半端者」
「は、はい」
なんだろう、この感じ。
自分より小さい生き物にでかい態度取られるとなんか腹立つな。
すねこすりは僕に霊力を分け与えると窓からジャンプした。




