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失態
みんないつも通りだったな。
怖いくらいいつも通りだった。
僕は屋上から飛び降りた童子を救うために鬼の力を使った。
くびれ鬼が僕を拘束していなければ、ほぼ鬼化という結果にはならなかっただろう。
というか、あの白い部屋は何だったんだ?
僕を監禁するために作ったのか?
それとも僕のような半端者を収容する部屋だったのか?
あるいは……。
まあ、とにかく童子が無事だったからいいか。
そんなことを自室ベッドで横になった状態で考えていると童子がやってきた。
「雅人さん」
「なんだ? まさか、また変な妖怪に何か吹き込まれたのか?」
「いえ、違います。その……今回は完全に私の失態です。ですので……わ、私に罰を与えてください」
「罰? それってどういう……」
「……」
彼女は頬を赤く染めながら着物を脱いだ。
「お、お前! いきなり何して……!」
「……雅人さんになら、何をされても構いません。さぁ、私をめちゃくちゃにしてください」




