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まだ起きない
座敷童子の童子はまだ起きない。
「こうして眠っている時はすごく可愛いんだけどなー。口を開くと上から目線になるし、いちいち言動にトゲがあるんだよなー」
こいつはいつからこんな性格になってしまったのだろう。
僕より長く生きているらしいが、何歳なのかは知らない。
もしかしたら、宇宙が生まれる瞬間を見てたりするのかな?
うーん、でもそれだと妖怪というより宇宙人っぽくなるような気がするな……。
僕は彼女の頭を撫でながら、そんなことを考えていた。
もう少し寝ていてほしいな……。
 




