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感度チェック

 家に帰ってくると家出中の白猫と人造妖怪のふーちゃんとカプセルンが出迎えてくれた。

 みんな、僕のことをとても心配してくれていたらしく僕が帰ってくるまで玄関で待機していた。


「みんなごめんな。心配させて」


「ダーリンのバカあああああああああ!! でも、助かって良かったああああああああああああああ!!」


「ご主人のバカ! バカバカバカ!! でも、帰って来てくれたから許す!」


「マッタク、余計ナ心配ヲサセナイデクダサイ。マア、戻ッテキテクレタノデ良シトシマス」


 なんだろう。今朝、顔を見たはずなのに。久しぶりに顔を見たような感じがするな。


「みんな、ありがとう。僕は幸せ者だな」


「……あー、その、そういうのは後にしてもらえませんか? 夏樹なつきさんと私の助力で雅人まさとさんはとりあえず復活しましたが、まだ本調子ではないので」


 座敷童子の童子わらこがそんなことを言うと、みんなは気を使って僕から離れた。


「みんなごめんな。まだちょっと安心できないから今日はもう休むよ」


 僕がそう言うと、みんなは僕に肩を貸したり僕の部屋まで僕を運んだりしてくれた。

 みんな、優しいな。ありがとう。


 *


「さてと……えー、では、とりあえず服を脱いでください。あっ、夏樹なつきさんは雅人まさとさんのとなりに座ってください」


「分かった」


「わ、分かった」


 まあ、退院したとはいえ、まだ本調子じゃないからな。

 色々と検査しないといけないよな、うん。

 僕はベッドの上に座った後、上半身裸になった。

 その間、夏樹なつきは僕の体をチラ見していた。

 理由は分からなかったが、特に気にする必要はないと判断した。


「それでは、これより感度チェックを行います。夏樹なつきさん、雅人まさとさんの体を好きにしていいですよ」


 は?


「ちょ、ちょっと待て。それ、今やらないといけないのか?」


「わ、私は別にいいよ。お、お兄ちゃんが望むのなら」


 夏樹なつき、お前はなぜ息を荒げているんだ?

 あと、顔が近い。近すぎる。またキスするつもりか?


「あなたは何を言っているんですか? とりあえず五感がきちんと機能しているのかどうか調べないと次に進もうにも進めません。では、とりあえず触覚からいきましょう。夏樹なつきさん、お願いします」


「はーい! お兄ちゃん、じっとしててねー。今めちゃくちゃに……じゃなくて、ちゃんと加減はするからー」


「ま、待て! 僕はまだ心と体の準備ができてないんだ! だから、お願いだ! もう少し待ってく……あっ」


 それからどうなったのかはご想像にお任せする。


「う、うう……も、もうお嫁にいけない……」


「何を言っているのですか? ほら、早く起きてください。それとも寝た状態で責め……じゃなくて調べた方がいいのですか?」


 今、絶対……責められた方がいいのですか? って言おうとしたよな? な?

 あと、夏樹おまえはどうしてそんなに肌がツヤツヤしてるんだ?


「もう好きにしてくれ」


「だそうです。夏樹なつきさん、やっちゃってください」


「はーい♡」


 あっ……これ、死んだわ……。

 僕はしばらくの間、夏樹なつきにあんなことやこんなことをされた。

 夏樹なつきは二口女で良かったー! とでも言わんばかりに自分の黒い長髪を器用に動かし、僕の体を蹂躙じゅうりん……じゃなくていじっていた。

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