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微笑ましいな

 昼ごはん。


「ご主人様。今日の昼ごはんは何ですか?」


「さて、なんだろうなー」


 人造妖怪のふーちゃんはずっとそわそわしている。

 雅人まさとは台所でネギを刻んでいる。

 他はリビングでくつろいでいる。


「あっ、そうそう、嫌いものがあったら言ってくれ」


「嫌いなもの……。特にありません」


 本当かなー?


「ホントかー? トマトとかピーマンとか柑橘かんきつ類とか魚介類とか納豆とかパセリとか平気なのか?」


「はい、大丈夫です」


 珍しいな、嫌いものがないって。

 見た目、幼女なのに。


「ご主人様。今、私のこと子どもっぽくないって思いましたよね?」


「そんなこと思ってないよ。ただ珍しいなーって思っただけだよ」


 珍しい?

 私はどんな環境でも適応できるように作られた存在なのでよく分かりません。


「えっと、嫌いものがあった方がいいのでしょうか」


「いや、別にいいと思うぞ。調理の手間が省けるし、お前にうまいものをいっぱい食べさせてやれるし、あと実は僕も嫌いなものないんだよ」


 それは初耳です!

 私とご主人様にそんな共通点があったのですね!


「なんか嬉しそうだな。何かいいことでもあったのか?」


「まあ、そんなところです。ふふふふ」


 上機嫌だな。


「そうか。よし、できたぞ!! 今日のお昼は『かけうどん』だ! ということで、ふーちゃん。みんなを呼んできてくれないか?」


「分かりました!!」


 彼女はトテトテと足音を鳴らしながらリビングにいるものたちを呼びに行った。

 なんかもう一人妹ができたみたいだなー。

 微笑ましいな。

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