表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
198/1935

そういうこと

 昼休み。


「まーさーとっ! 一緒にお昼食べよう!」


「昼は食べられないぞ」


 冷静なツッコミいただきましたー!


「昼ごはん一緒に食べようよー。ねえねえ」


「お前なー、いくら幼馴染だからって、いつでもどこでも絡んでいいってわけじゃないんだぞ?」


 えー。


「誰がそんなこと決めたの? 私は雅人まさとに構ってほしいから絡む。雅人まさとはいつも嫌がっているみたいだけど、本当は嬉しい。違う?」


「う、嬉しいというか無理に引き離したら、かわいそうというか」


 おや? おやおやおや?


「ツンデレめー! このこのー!」


「あっ! こら! 後ろから抱きつくな! 当たってる! 当たってるから!」


 こいつ、今日は一段とウザいな。


「んー? いったい何が当たってるのかなー? 私の体のどの部分が当たってるのかなー? 言ってくれないと分からないよー?」


「そ、それは……ほら、あれだよ」


 こいつ、僕で遊んでやがる。


「あれって、なあにー?」


「お、お前の……きょ、胸部が僕の後頭部に当たってるんだよ」


 ちょっとやりすぎちゃったかな?


「うん、まあ、間違いではないね。それで? どうだった?」


「ど、どうって、何がだ?」


 分かってるくせに。


「それはもちろん、私の胸部の感触についてだよ」


「い、いい加減にしろ! 僕に構うな!」


 あははは、顔真っ赤ー。


「じゃあ、お昼一緒に食べよう。そうしてくれないと、ずーっと雅人まさとにまとわりつくよ?」


「……分かったよ。一緒に食べてやるよ」


 計画通り!


「わーい! やったー! それじゃあ、いただきまーす!」


「はぁ……なんでいつもこうなるんだろうな」


 雅人まさとはなんだかんだ言ってても、最後はちゃんと相手をしてくれるから手放せないんだよねー。


「ねえ、雅人まさと。私のアワビ食べる?」


「……っ!? お、お前な! 学校でそういうこと言うなよ!」


 何で小声?


「え? だって、本当のことだもん。あっ、雅人まさとのウインナーおいしそうだねー。食べてもいい?」


「だから、そういうことを学校で言うなよ!」


 クラスにいる生徒たちはその様子を温かい目で見守っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ