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来訪 西洋妖怪軍団、登場

 ある日、商店街にテレビに出たくてカメラに近づく謎の集団が現れた。


「人間のみなさん! こんにちは! 私たち!!」


『西洋妖怪軍団です!!』


「今から私の魔法であなたたちを私たちの仲間にしちゃうよー! フレフレ、フレンドリー!!」


 魔女っ子が魔法の呪文を唱えると商店街にいる人たちは西洋妖怪になった。


「ドラキュラ伯爵!」


「なんだね?」


「狼男!」


「ワン?」


「フランケン!」


「グガー?」


「手分けして私たちの仲間を増やして!」


「いいだろう」


「ワン!」


「グガー!」


「テレビの前のみんなー! 今からそっちに行くからできるだけ外にいてねー!」


 はぁ……なんか変なのが来たな……。


「なんか大変なことになってるね。ねえ、お義兄にいちゃん、どうする?」


「安心しろ。今さっき僕の分身たちがあいつらを『捕獲結界』で捕まえたから」


「そっか。じゃあ、あとはあの小娘だけだね」


「そうだな。よし、じゃあ、行くか」


「うん!」


 *


「ちょっと! 早くここから出してよ!」


「君の魔法で西洋妖怪にした人間たちを元に戻してくれたら出してあげるよ」


「答えはノーよ!」


「そっかー。じゃあ、私が太陽まで蹴り飛ばしてあげるね」


「ひー! ごめんなさい! もうしません! だからお願い! 許して!」


「口ではなんとでも言える。さぁ、早くみんなを元に戻すんだ」


「そ、それが……」


「なんだ?」


「魔力がもうないの」


「あぁん?」


夏樹なつき、落ち着け。それで? どうすれば魔力を補給できるんだ?」


「お、お菓子を食べれば補給できるっておばあちゃんが言ってた」


「そうか。じゃあ、僕が作ってあげるからうちまでおいで」


「いいの?」


「いいとも」


「そ、そう。じゃあ、お願い」


「分かった。夏樹なつき、帰るぞ」


「はーい」


 その後、僕の手作りお菓子を食べた魔女っ子たちはすっかり元気になった。魔女っ子は西洋妖怪になってしまった人間たちを元に戻した後、僕にマスターキーを渡した。


「これは?」


「なんでも開けられるカギよ」


「そんなものもらっていいのか?」


「うん! あなたが作ったお菓子すっごくおいしかったからそのお礼よ!」


「そっか。ありがとう。大切にするよ」


「どういたしまして! みんな! 帰るわよー!」


『はーい!』


「じゃあ、またね! 雅人まさと!!」


「ああ、またな」


 あれ? 僕、自己紹介したっけ?


「はぁ……やっと帰った」


「どうした? 夏樹なつき


「あの小娘、ずっとお義兄にいちゃんの方見てた。多分、お義兄にいちゃんのファンだよ」


「そうか。だから僕の名前を知ってたんだな」


「あいつら多分、毎年来るよ」


「そうなのか?」


「うん。なんかそんな気がする」


「そうか。じゃあ、その時までにもっと料理の腕を上げておかないといけないな」


「だねー」

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