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九頭龍、顕現

 空が灰色になっている日、僕は長野県にある九頭龍を祀っている神社に行った。


夏樹なつき、ずっと僕を尾行してて疲れないのか?」


「ううん、全然」


「そうか。えーっと、アレは梨が好物だったな。おーい、九頭龍。お前がだーいすきな梨を持ってきたぞー」


「洋梨じゃないだろうな?」


「違うよ、和梨だよ」


「そうか。で? 今日は何しに来たんだ?」


「少し雲行きが怪しいからお前になんとかしてもらおうと思ってな」


「そうか。でも、そんなのお前のそばにいる小娘に頼めばいいじゃないか」


「まあ、そう言うなよ。餅は餅屋って言うだろ?」


「たしかに。よし! 私がなんとかしてやろう。それー!!」


 九頭龍が放ったその一言で曇り空は消え失せ、代わりに青空が顔を出した。


「ありがとう。梨はたくさんあるから満足するまで食べていいぞ」


「本当か! やったー! 今日は梨パーティーだー!」


 ふぅ、よかった。今日もいい日になりそうだ。

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