継護、山田と手合わせする
アレがあいつの後継者か……。
「おい、そこのちっこいの」
「それはぼくのことですか?」
「ああ、そうだ。えーっと、お前が『山本 継護』なんだよな?」
「はい、そうです。現、星の王『山本 雅人』の後継者です」
「そうか。それで? いつから山で修行してるんだ?」
「昨日からです」
「そうか。昨日は何食べたんだ?」
「クマとかイノシシです」
「そうか。強いんだな」
「どうなんでしょう。少し威嚇したら気絶しましたからよく分かりません」
あいつが言っていた通りだな。こいつはまだ自分がどれほど恐ろしい力を持っているのか理解していない。
「そうか。えっと、俺が今日からお前の師匠になるみたいだから、その、なんというかよろしく頼む」
「父さんから話は聞いています。鬼憑きの『山田 雅史』さん。そこそこ強いそうですね」
「そこそこかー。まあ、アイツからしたらそこそこだろうよ」
「褒め言葉だそうですよ」
「そうなのか? うーん、反応に困るな。まあ、いいや。とりあえず手合わせするぞ」
「はい」
数分後。
「なあ、一ついいか?」
「はい」
「とりあえず一気にいろんな力使うな。あんなの結界持ちでも防ぎきれないから」
「分かりました。でも、これくらいしないと父さんを追い詰められませんよ」
「アイツは今の倍の攻撃でも多分無傷だ。だが、他のやつは違う。継護、俺といる間はアイツを基準にするな」
「では、あなたを基準にします」
「え? 俺? うーん、まあ、アイツよりはマシか」
「じゃあ、そろそろ再開しましょうか」
「おう。あっ、そうそう、俺多分これからも何回か死ぬから死んだら即蘇生してくれ」
「はい、師匠」




