鑑定神のお仕事
私は鑑定の神。鑑定神。ありとあらゆるものを鑑定し、人と物の今後を決めるのが私の仕事だ。今日は誰が何を持ってくるのかなー。楽しみだなー。
「あのー、これ、いくらで売れますか?」
「ほ、ほほほ、星の王!? どうしてこんなところに!?」
「うちにいる金霊がたまに現代にあるとまずいものを出すから普通の鑑定士に見せると泡を吹きながら倒れちゃうんだよ」
「なるほど。だから、私のところに来たんですね」
「ああ」
お、落ち着け! 私。とりあえずいつも通り自分にできることをしよう。
「分かりました。それで? 私に鑑定してほしい物はいったいどこにあるんですか?」
「あー、やっぱり見えてないのか」
「え?」
「鑑定してほしいものは『透明になれるタオルケット』なんだよ」
透明になれるタオルケット?
「そういうのってマントとかローブじゃないんですか?」
「だな。でも、金霊が出したのはタオルケットなんだよ」
「は、はぁ……。では、少し目を良くしますね」
「ああ」
「あー、たしかにタオルケットですねー」
「いくらくらいになるかな?」
「うーん、こういうものを売ると未来が変わってしまう恐れがありますからこれが完成する時代に行って、そこにいる未来の私に見せてください。きっと相当な額になりますから」
「そうか、ありがとう。じゃあ、鑑定料払うよ」
「いえ、気持ちだけで結構です」
「それじゃあ、店が潰れちゃうぞ」
「この店はこの世から鑑定士がいなくなるまで潰れません」
「そうか、迷い家の親戚みたいなものなんだな」
「そういうことです」
「じゃあ、ちょっと未来に行ってくる。夏樹、行くぞ」
「はーい」
「ありがとな、鑑定神。また頼むよ」
「はい! またのお越しをお待ちしております!」




