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第五十話 最終決戦! 立ち上がれ! ホーリーナイト!!

 妖精ブリーズの本名はチリン。チリンは妖精界を襲撃したダークモールドを倒すために自爆した。その結果、チリンは自分の体内にダークモールドの細胞が侵入したことにも気づかないくらい弱体化してしまった。

 彼女は自分が何者なのか忘れ、ダークモールドに徐々に体を乗っ取られていくことにも気づかずダークモールドの細胞に侵食された生き物たちをホーリーナイトピースフルに倒してもらい、それを集め自身の体内に吸収してきた。

 そして自分が何者なのか思い出したその時、ダークモールドが完全復活。チリンの体を完全に乗っ取りダークモールドチリンとして地球を支配しようとしている。ホーリーナイトピースフルが応戦するが、外見がチリンのため攻撃しづらい。闇が地球を完全に包み込んだその時、やつは超強化。彼女たちを瀕死に追い込んだあと、この星にいる全ての生命体を自分の部下にするために自分の体を四つに分け、他の大陸に向けて放った。


「これ、どうやって勝つんだ? 一応、勝機はあるけど」


 よし、最終回観るか……。


「アイツあと二体いるから倒してきて」


「了解!」


「いいよー」


 声が聞こえる……知ってる声だ……。


春香はるか、起きて」


「う、うーん……あっ……美冬みふゆちゃん。おはよう」


「おはよう」


「……ねえ、あきちゃんと千夏ちなつちゃんは?」


「先に起きてアイツらを倒しに行った」


「そっか。じゃあ、私も……!」


「まだ起きちゃダメ。二人が戻ってくるまで寝てて」


「わ、分かった……。ねえ、美冬みふゆちゃん」


「何?」


美冬みふゆちゃんってさ……ううん、私以外みんな昔生きてた人たちだよね?」


「うん」


「どうしてこの星のために戦ってくれるの?」


「この星を愛しているから」


「それだけ?」


「うん」


「そっか。みんなすごいなー」


春香はるかもすごい」


「え?」


「チェンジしててもあの修行は辛かった」


「あったねー、ブリーズの地獄の特訓。谷底に落とされたり、滝壺に落とされたり、鏡の世界でサバイバルしたり……」


「でも、なんとか乗り越えた」


「そうだね。ああ、この一年本当に楽しかったなー」


「これからもきっとこんな日々が続く」


「え?」


「この星はまだ死んでない。だから、私たちはまだここにいる」


「そっか。じゃあ、まだ希望はあるんだね?」


「うん」


「よおし! じゃあ、そろそろ起きるかー!」


春香はるか、耳貸して。作戦伝えたいから」


「分かった」


「……以上」


「うーん、成功する確率は低そうだけどやらないよりかはいいかもね」


「そう。何事もやってみないと分からない」


「だね! あっ! 二人とも戻ってきた!!」


「二人とも春香はるかと合体するよ」


「ああ!」


「うん、いいよー」


春香はるか、目閉じて」


「わ、分かった!」


 三人は小さな光の玉になると春香はるかの体内に侵入した。


「みんな……行くよ! ホーリーナイトミラー! クイックチェンジ!! 東西南北しほうから風が吹けば平和になる! ピースフルイースト! インフィニティモード!!」


「何がインフィニティだ! お前も闇に染まれ!」


「残念だけど私は今、みんな色に染まってるから闇なんかに負けないよ!!」


「な、なんだと!?」


 お願い、戻ってきて……! ブリーズ!!


「『ピースフル! インフィニティ! ホーリーライトー! カルテット』!!」


「な、なんだ!? この光はー!!」


「チリン! ううん……ブリーズ! 思い出して! あなたは命を粗末に扱うような悪いやつじゃない! あなたはとっても優しい妖精……ブリーズだよ!!」


「そうだ、私は……ブリーズだ」


「くっ! この体はもうダメだ。聖なる光で満たされている。脱出魔法発動! では、さらばだ!!」


「『ブリーズ』!!」


「みんなありがとう。あとは私に任せてくれ」


「うん!」


「ダークモールド逃げるのか?」


「に、逃げるものかー! 今度こそお前を倒し、この世界と妖精界を支配してやるー!」


「そんなことはさせない。ホーリーナイトミラー、クイックチェンジ。私は豊かな大地を守護する麒麟もの『ピースフルブリーズ』!!」


「ブ、ブリーズがチェンジした! カッコいい!!」


「だからどうした! 『スーパーダークモールドキャノン』!!」


「『ピースフル! カタルシスブリーズ……アリア』!!」


 うーん、少し押されてるな……。


「ブリーズ! これは私たちの戦いだから五人の力を合わせようよ!! ね?」


「そうだな。じゃあ、五人でやろうか」


「『うん』!!」


「『ピースフル! カタルシスブリーズ! クインテット』!!」


「な、なにぃー!? う、うわぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」


「終わったの?」


「ああ、終わったよ」


「やったー! 勝ったー! 大勝利ー!!」


春香はるか、君に言っておきたいことがある」


「ん? なあに?」


「三人を元に戻すには妖精界にある世界樹の葉っぱでいれたお茶を三杯飲まないといけないんだ」


「そうなの? でも、それくらいなら余裕だよー」


春香はるか、それは想像を絶する苦さだから一杯飲み干せたらいい方だよ」


「そ、そんなー」


春香はるか! ファイト!!」


春香はるかちゃん、ファイトー」


春香はるか、頑張って」


「はーい」


 こうして世界は平和になりましたとさ、おしまい。


「いやあ、いい最終回だったなー。次は何を履修しようかなー」

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