1882/1940
猛者サウルス対コッパンダ
常に笹を食べているパンダは我がプレゼントした動物の肉を食べた直後、本性を現した。
「俺の名はコッパンダ。その昔、この大陸の生き物を全て絶滅寸前にまで追い込んだパンダの突然変異体だ。まあ、罰として笹しかないこの地に閉じ込められたんだけどな」
「そうだったのか。では、お前の命を我に寄越せ」
「嫌だね。お前の命を俺に寄越せ」
「何?」
「なんだよ」
「お前、我とやるつもりなのか?」
「だったらどうする?」
「我はただ全力でお前を狩る!!」
「ならば俺は全力でお前を殺す!!」
両者が戦ったせいで地球の地軸が少しズレてしまった。
「はぁ……はぁ……こ、今回は我の勝ちのようだな」
「こ、今回はな……次は負けねえよ」
「次はおそらくない。なぜなら我が今からお前の命を奪うからだ」
「そうか……。まあ、お前のような強者の血肉になれる機会はきっとこの先ないだろうからお前は気にせず自分の道を突き進め」
「ああ。では、いただくとしよう」
やつを平らげた後、我は次の獲物を探し始めた。おそらく次で最後だ。なんとなくそんな気がする。




