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猛者サウルス対アメリカンショートヘア
ご主人様が誘拐された。犯人はおそらくやつだ。
「……来たか」
「ご主人様を……返せ！！」
「そう、それでいい。さぁ、我にお前の力を見せてくれ」
「奥義……『烙印拳』！！」
「憎悪と殺意に満ち溢れたいい拳だ。だが……我にそんなものは効かん！！」
「想定内だ」
「何？」
「この草原にご主人様がいない。ご主人様はこの近くにある廃工場にいる……そうだろう？」
「そうか、猫の手を借りたのか」
「ああ、そうだ」
「ということは、お前は仲間がお前の主人を救出するまでの間、我と戯れていただけなのだな？」
「そういうことだ。じゃあな、猛者サウルス。もう二度とこんなことするなよ」
「断る」
「何？」
「断る。我に命令していいのは我だけだ。さぁ、我と戦え」
「そうか。じゃあ、この一撃でお前をあの世に送ってやるよ！」
「来い！！」
「超奥義……『絶滅級粉砕拳』！！」
「惜しい……実に惜しい……もう少し修行していれば星の王の『結界拳』レベルになっていただろうに」
「そ、そんな……当たれば確実に絶滅する拳をくらってなぜまだ生きているんだ？」
「知らん。では、今からお前を我の血肉とする」
「その前に一つ教えてくれ。お前はなぜ強さを求める？」
「星の王を倒したいからだ」
「そんなことのために突然変異体を襲っているのか？」
「ああ、そうだ。さぁ、おとなしく我の血肉となれ」
「そうか……お前は自分が歩きたい道しか歩いてこなかったんだな」
「ふぅ……さてと、次の獲物を探しに行くとするか」
