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ジンチョウゲの妖精
んー? うちの庭になんかいるな。そこには傷ついた花の妖精が倒れていた。
「これは酷い。えーっと、こういう時は『えいっ』」
花の妖精はその一言で完治した。
「あ、ありがとうございます。助かりました」
「どういたしまして」
「あ、あのー」
「ん? なんだ?」
「しばらくこのうちにいてもいいですか?」
「ああ、いいぞ」
「ありがとうございます。あっ、何か困ったことがあれば呼んでください。力になります」
「ああ、分かった。ところで君は何の花の妖精なんだ?」
「ジンチョウゲです」
「ジンチョウゲかー。教えてくれてありがとう。必要なものがあったら呼んでくれ」
「はい、分かりました」




