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作れるさ、それを作るのに必要な人とものと情熱があれば
数分後、マザーが目を覚ました。
「おはよう」
「わ、私は……負けた、のか?」
「うん! 負けたよー」
「そ、そうか……。私はこんな小娘に負けたのか」
夏樹(僕たちの妹)に勝つのはほぼ不可能だよ……。
「まあ、そうだな。それよりこれからのことについて少し話さないか?」
「私の後継者を見つけてほしい。私はもう疲れた」
「そうか。じゃあ、今から作るよ」
「え?」
「後継者をたくさん作っておけば何かあった時、すぐ対応できるだろ?」
「そ、それはそうだけど……そんなことできるの?」
「人形製造機を作れるんだから後継者製造機だって作れるだろ?」
「どうだろう……作ったことないから分からない」
「作れるさ、それを作るのに必要な人とものと情熱があれば」
「そっか……じゃあ、作ってみようかな」
「そうか。よし、じゃあ、専門家を呼ぼう」
「専門家?」
「ああ、こういう時に頼りになるかわいい専門家だ」




