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よし、そろそろ会いに行くか

 僕はダークマターで作れる液体金属に関する情報を売って得た利益で会社を作ると、あの社長がいた会社を買収した。その後、あの社長が工場で働いていた人たちから天引きしていた給料を全額支給したり、これまで制限されていた娯楽や趣味のうち合法なものだけそれを解除したりした。


「ガイドさん、あなたは今日からこの会社の社長です」


「しゃ、社長!? 私がですか!?」


「勤続日数ゼロの僕が社長になったらみんな不安になるでしょ?」


「そ、それはそうですけど……」


「人、物、金、書類とかは僕がなんとかするからあなたは社長に必要なスキルを身に付けてください」


「社長に必要なスキル……って何ですか?」


「何があっても社長という立場を悪用せず、進み続ける心です」


「な、なるほど。分かりました。では、これより社長としてこの会社をよりよいものにしていきます」


「はい」


 *


「おじさん、例の液体金属の値段下がってよかったね」


「ああ! おかげで予定より早く道路工事が終わりそうだ」


「そっか。それはよかった。じゃあ、僕はこれで」


「おう! 元気でな!」


「うん!」


 よし、そろそろ会いに行くか。


「君、龍神に好かれてるでしょ?」


「好かれてるというか憑かれてるんだよ」


「そっか。ねえ、君。僕の後継者にならない?」


「後継者?」


「星の王はまあまあ激務だからそろそろ引退したいんだよ」


 そうか、こいつ星の王なのか……。


「お前、どこから来た?」


「地球だよ」


「罪人の子孫がたくさんいる星じゃねえか」


「うん、そうだよ」


「俺は生まれも育ちもブラックホールなんだよ。いきなり地球の星の王になっても多分お前よりうまくできないぞ」


「僕よりうまくできなくていいよ。僕は誰かにバトンを渡したいだけなんだから」


「悪いが他のやつに頼んでくれ。この町を守るのが精一杯の俺に星の王は無理だ」


「分かった。あっ、連絡先交換しない?」


「まあ、それくらいなら」


「ありがとう。はい、どうぞ」


「おう……というか、ここから地球まで電波届くのか?」


「僕の脳に届くから問題ないよ」


「そうか。ほらよ、俺の番号だ」


「ありがとう。じゃあ、またね」


「おう、またな」

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