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えっと、お金をたくさん持ってるやつが勝ち組なの?

 防犯カメラを店に設置した直後、私は牢屋に入れられた。


「ちょ、ちょっと! 私は何もしていませんよ! 早くここから出してください!!」


「店長さん、うちの防犯カメラすごいでしょ?」


「お、お前は!」


百々目鬼(とどめき)財閥の防犯カメラはね、購入者が犯罪者だった場合、それを悪用したり壊したり設置したりするとそいつを牢屋にぶち込めるんだよ」


「そ、そんな情報私は知らないぞ!」


「あなたが私の目の前でサインした書類にちゃんと書いてあったよ。二枚目の書類に」


「ふ、ふざけるな! 早くここから出せ!」


「こっちにはあなたが窃盗団と組んでいろんな店を襲撃したっていう証拠があるから無理だよ」


「な、なら、この場に私の用心棒を召喚して今すぐここから出る!!」


「それは雅人まさとが……星の王がとっくに倒してるよ」


「……へ?」


「あなたの用心棒って力自慢の大男でしょ?」


「ま、まあ、そうだが」


「そっか。じゃあ、もう倒されてるよ」


「じゃ、じゃあ、窃盗団はどうなったんですか?」


「全員とっくに捕まってるよ。今頃、捕獲結界か牢屋の中だよ」


「そ、そんな……」


「で? どうして窃盗団と組むことにしたの? お金が欲しかったの?」


「あなたのような勝ち組が嫌いだからです。まあ、何の努力もせずに生きているあなたのような勝ち組に庶民の気持ちなんて分からないでしょうが」


「えっと、お金をたくさん持ってるやつが勝ち組なの?」


「は?」


「いや、なんかお金がないと不幸なのかなーと思って」


「普通そうでしょう? そうに決まってます」


「普通って何? あなたがそう思い込んでるだけなんじゃないの?」


「そ、それは……」


「まあ、とりあえずあなたは罪を償わないといけないからそれが済むまで脱獄とかしないでね」


「ま、待ってください! もっとあなたの話を聞かせてください!」


「安心して。時間があったらちょくちょくここに来るから。じゃあ、またね」


「お待ちください! どうか……どうか私をお助けください!」


「はいはい。でも、今日はもう時間切れ。それじゃあ、またねー」


 あー、スカッとしたー。

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