しばらく引きこもります
ぬらりひょん、完敗。おかしいな……頭は僕より大きいはずなのに……どうしてだろう。脳のシワがそんなにないのかな?
「……えっと、しばらく引きこもります。では、私はこれで」
「おう、分かった。またな」
めんこ、駒回し、おはじき、花札、将棋、囲碁、麻雀などぬらりひょんが勝てそうなもので競っていたのだがいつのまにか僕が勝っていた。うーん、不思議だ。
「えっと、これで八代はフリーになったな」
「そうだねー♡」
「おい、なんで僕の体に寄りかかってるんだ?」
「なんでって星の王のことが好きだからだよー。スリスリー♡」
八代(諜報員)は自分の頭を僕の腕に擦り付けて好意を伝えている。
「この世には二種類のメスがいる。私とそれ以外だ!」
「夏樹ちゃん、目が怖いよー」
「それはお前が私のお義兄ちゃんとイチャついてるからだ!!」
「えーっと、それって学校でイチャイチャしちゃダメってこと?」
「そうだ」
「分かった。明日からそうするね♪」
「今日からにしろー! じゃないと今すぐ八つ裂きにするぞー!」
「はいはい。じゃあ、私そろそろ教室戻るね」
「おう! 戻れ戻れ!!」
「夏樹ちゃんってホント面白いね。子猫みたい」
「な、なんだとー!?」
「ごめんごめん。じゃあ、またねー」
「はぁ……やっといなくなった」
「お疲れ様。よしよし、いい子いい子」
「ふにゃー、ありがとう、お義兄ちゃん。あー、お義兄ちゃんの手あったかーい」
夏樹(僕たちの妹)はそんなことを言いながら僕に体を預けた。僕たちは昼休みが終わるまで中庭でイチャイチャしていた。




