表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1733/1940

隠密対決

 星の王とぬらりひょんの戦いが今、始まる。


「隠密対決! 私に気づかれずに私の頭の上に置いてあるリンゴを完食した方が勝ち!!」


「おい、八代やしろ。リンゴじゃなきゃダメなのか? 絶対食べる時、音鳴るぞ」


「存在感がない人はね、自分以外の人が目の前にいても気づかれないんだよ」


「そうなのかなー」


「虫とか魚の擬態レベルならどう?」


「あー、たしかにそのレベルなら……でも、咀嚼音は消せないだろ」


「それはー、私への愛でなんとかして♡」


「お、おう」


 なぜそこで愛……?


「私は余裕ですよ」


「できるのか? ぬらりひょん」


「隠密特化の私にはできます」


「そうか。じゃあ、お手本を見せてくれ」


「分かりました」


「じゃあ、始めるよー。よーい……ドン!」


 僕はぬらりひょんの動きを観察し、やつの技術を体に覚えさせた。


「完食しました!」


「はーい。えーっと、タイムは……十秒ちょうど!」


「まあ、こんなものですかね。どうです? 星の王。できそうですか?」


「多分できると思う」


「多分ですかー。別にやりたくないならやらなくていいですよ? 私の勝ちは確定してますから」


「なぜそう言い切れるんだ? お前にはそうなる未来が見えてるのか?」


「そんなの知らなくても分かりますよ。私より気配を消すのがうまい存在なんているわけありません」


「もしいたらどうするんだ?」


「隠居します」


「そうか。分かった。八代やしろ、準備できたか?」


「いつでもいいよ」


「そうか。じゃあ、開始の合図をしてくれ」


「分かった。よーい……ドン!」


「完食した!」


「い、一秒ちょうど! すごーい!」


「あ、ありえない! この私が負けるわけがない!」


「アマビエ先生、こいつこんなこと言ってますよ」


「一応、審判だから言わせてもらうけど、ぬらりひょんの敗因はリンゴを丸飲みせずよく噛んでから飲み込んでいた点よ」


「はっ! そうか! 私も星の王同様リンゴを丸飲みすればよかったのか!!」


「まあ、そういうことだ。ということでこの勝負僕の勝ちだ」


「ま、まだだ! 三本勝負にしよう!」


「はいはい」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ