ここが先生の部屋か
美山先生の守護霊がアパートの階段下に行くと電気メーターのようなものが現れる。
「ただいまー」
守護霊がそう言うと電気メーターがドアに変形した。守護霊はドアを開けると足でドアが閉まらないようにした。
「どうぞ」
「ありがとう」
ここが先生の部屋か……。
「うーん、なんかピシッとしてるな。全然隙がない」
「部屋の物は全てどこに置くか決まっている」
「それに部屋に塵一つない」
「有害物質は全てあの世にある」
「なるほど。掃除はお前がやってるんだな」
「ああ」
「えーっと、とりあえず先生をベッドまで運ぶか」
僕は先生をベッドまで運ぶと荷物をカバン置き場に置いた。
「僕の荷物はどこに置けばいい?」
「客人用の荷物置き場に置けばいい」
「そうか。ありがとう。まあ、もう帰るんだけどな」
「……行かないで」
「……え?」
「……一人にしないで」
「うーん、困ったなー。どうしよう」
「お義兄ちゃんはどうしたいの?」
「うおっ! びっくりしたー。心臓止まるかと思った」
「守護霊のくせにビビりなのね」
「そ、そんなことはない……多分」
「なあ、夏樹。先生を放置して帰ったらどうなると思う?」
「多分明日から学校に来なくなると思うよ」
「そうか。じゃあ、ちょっと買い物に行ってくるから留守番しててくれ」
「はーい、気をつけてね」
「ああ」
「……いいのか?」
「何が?」
「いや、その……あいつ先生ルート入りかけてないか?」
「違うよ、先生が私たちのハーレムルートに入っただけだよ」
「な、なるほど」
私はお義兄ちゃんが帰ってくるまで先生の疲労や悪夢の元を私の髪で消しまくった。少しやりすぎちゃったけど、まあ私たちのハーレム入りするんだから問題ないよね。




