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ドローンかな?
今日も暑いなー。ん? なんだ? あれ。赤いガラスでできている球体が宙に浮いている。ドローンかな? 電柱付近をうろうろしているそれはこちらに気づくとスススッと俺の前まで移動した。
「な、なんだよ、何か用か?」
「あなたから妖怪臭がします。あなたは妖怪ですか?」
「俺は妖怪じゃないよ。でも、うちには二人いるよ」
「あなたは妖怪と同棲しているのですか?」
「え? あー、まあ、そうだな」
「結婚願望はありますか?」
「えー、うーん、今はまだないなー」
「なるほど。ありがとうございます」
「なんだ? 今のはアンケートか何かだったのか?」
「私の日課です」
「へえ、そうなのかー。えっと、そろそろ帰ってもいいかな?」
「はい、大丈夫です。では、また」
「ああ、またな」




