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毛女郎、来訪

 みつけた。


「はっ! 何かがこっちに向かってくる! お兄さん! 逃げて!!」


「すまん。あともう少しで今週分終わるから無理だ」


「いいから早く逃げて!」


「こ、こんにちは」


 それは俺の部屋にいきなり現れた。


「ちょ! なんでこんなところにさ○こが来るのよ!」


「セイローン、よく見ろ。そいつは『毛女郎けじょうろう』だ」


「んー?」


「あ、あんまり見ないでください。恥ずかしいです」


「ねえ、顔見せて」


「ごめんなさい、私顔ないんです」


「本当に?」


「はい、目も鼻も口も耳もありません」


「じゃあ、どうやってしゃべってるの?」


「私は頭の中でしゃべったことを霊力で音声に変えられるんです。それをこの長い前髪から出しているので口がなくてもしゃべれるんです」


「へえ、便利ね」


「あ、ありがとうございます」


「で? あなたはここに何をしに来たの?」


「先生のアシスタントになりたくて来ました」


「アシスタントは一人いるから大丈夫よ」


「も、もう一人雇いませんか?」


「それはこれから決めるわ。えーっと、じゃあ、このボツになった原稿を仕上げてみて」


「わ、分かりました」


 髪の長いのっぺらぼうに漫画を描けるのかしら?

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