作品のジャンル
うーん、作品のジャンルどうしようかなー。
「なあ、作品のジャンル何にしたらいいと思う?」
「それはお兄さんが決めた方がいいんじゃない?」
「なんでだ?」
「なんでってお兄さんの漫画だからよ」
「そうかー。でも、俺の漫画そんなの面白くないからなー」
俺がそう言うと妖怪セイローンはキレた。
「自分の作品を愛せないクリエイターなんてクリエイター失格よ! それができないなら今すぐ実家に帰って親孝行しなさい!!」
「な、なんだよ、急に」
「お兄さんは長期連載したいんでしょ!? 自虐なんかしてないでさっさと漫画描きなさいよ!」
「いや、だから今その漫画のジャンルを決めようと」
「そんなのなんでもいいわよ! 妖怪が出てくる日常ものでも! 妖怪が出てくるSFものでも! 妖怪が出てくるバトルものでも! とにかく妖怪が登場する作品をいくつか描いてみてよ! 早く白紙を黒く染め上げてよ!!」
「お、おう、分かった。じゃあ、適当に何か描いてみる」
「そうしてちょうだい。はぁ……喉乾いた。聖水飲もうーっと」
「妖怪のお前が飲んで大丈夫なのか?」
「大丈夫よ、浄化用だから」
「うーん、退魔と浄化の差がよく分からないな」
「強火と弱火みたいなものよ」
「なるほどー」




