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妖怪セイローンの生活指導

 漫画家である俺の元にやってきた妖怪セイローン。彼女は俺の担当編集が俺宛てに送ってきた『資料』なので彼女を追い出す=担当編集に喧嘩を売るということになる。まあ、彼女が持ってる『編集を呼び出せるボタン』がある限り俺は彼女の奴隷みたいなものなんだがな。


「そ、掃除終わりー」


「お疲れ様です。よし、じゃあ、あとはこの聖水をあなたとこの部屋にかけておきますね」


「おい、なんだ? それは」


「退魔用ではなく浄化用の聖水です」


「その水に触れたら体が溶けたりしないよな?」


「大丈夫です、多分」


「多分!? 多分ってなんだよ! 多分って!」


「冗談です。浄化用なので触ったり飲んだりしても大丈夫です。それじゃあ、いきますよー、それー!」


「ま、待て! まだ心の準備が! あー!」


 その水に触れた瞬間、俺の体は浄化された。


「な、なんだ? これ。急に体が軽くなったぞ」


「それは聖水が浄化したからです」


「あっ! 部屋もなんかきれいになってる! あれ? そんな便利なものがあるなら俺が掃除する意味なかったんじゃないか?」


「部屋の隅々まで浄化するにはある程度掃除しておかないといけないんです」


「そ、そうなのか。じゃあ、ちょっと酒買ってくる」


「長期連載」


「え?」


「あなたが長期連載できるようになるまで私はあなたの身の回りのお世話をする約束なので私がいいと言うまで酒やタバコは禁止です」


「えー! そんなー! ちょっとくらいいいじゃないかー!」


「今後、飲み水は聖水、タバコはこのガムで代用してください」


「嫌だと言ったら?」


「今すぐあなたの担当編集を呼びます」


「あー! もうー! 分かったよ! 言う通りにすればいいんだろ! 飲んでやるよ! 聖水とやらを!」


「よろしい。はい、聖水です」


「おう! ゴキュゴキュ……おっ、この水、うまいな」


「浄化用の聖水ですからね、あなたがおいしいと感じる味になります」


「へえ、すごいなー。じゃあ、ネタ集めするかなー」


「そうしてもらえると助かります」


 色々面倒だけど俺のためにやってくれてるからしばらくそばに置いておこう。

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