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山本 雅VS山田 雅史……かな?

 僕は今日から『山本やまもと まさる』として登校することになる。まあ、この名前は家でしか使わないから今まで通り授業を受ければいいんだけどね。

 僕の今の体は鬼姫ききとの全力合体で完全に鬼化してしまった雅人まさと兄さんの体をブレインが元に戻してくれたもの。つまり、オリジナルの雅人まさと兄さんの体だ。本当は真っ先に雅人まさと兄さんに返すべきなんだけど、一度完全に鬼化した体だから感覚過敏になっていたり血を見ると食欲が暴走したりする可能性がないとは言い切れない。だから、僕はしばらくの間この体で生活することにしたのだ。要するに僕は試運転をしているのだ。


雅人まさとー! 俺と勝負しろー!」


「あっ、『山田やまだ 雅史まさしだ」


 たしか彼は鬼人だったかな?


「ごめん、登校中だから無理」


「じゃあ、いつならいいんだ?」


「今日の放課後、僕の固有空間の中でならいいよ」


「そうか。あっ、全力出しても大丈夫か?」


「どうだろう。最近、耐久テストしてないから分からないなー。まあ、ガンマ線バースト百回分に匹敵する攻撃を空間全体に一時間当て続けてもピンピンしてたから多分大丈夫だと思うよ」


「そ、そうか。たしかにそれなら大丈夫だな」


「じゃあ、今日の放課後、僕の家の近くにある公園で待ち合わせしよう」


「分かった。逃げるなよ」


「そっちもね」


「ああ!!」


 あいつ前より強くなってるな。うーん、試運転中だからあんまり大技は使いたくないんだよなー。


 放課後……公園……。


「……来たか! よし! やろう! すぐやろう! さっさとやろう!」


「はいはい。キュー、出ておいで」


「キュー!」


「キュー、口開けて」


「キュー」


「ありがとう。それじゃあ、一緒にこの中に飛び込もうか」


「ああ!」


『せーの!』


 僕たちがキュー(丸みを帯びた黒いサイコロ型の固有空間。なぜか自我がある)の中に飛び込むとキューは口を閉じた。


「よし! じゃあ、やるか!!」


「いいよ。いつでもおいで」


「そうか。じゃあ、行くぞ! 百鬼召喚! 鬼ども! 俺と一つになれ!! 完・全・武・装! 完成! 最恐鬼人、百鬼人!!」


 百体以上の鬼の力を身に纏った姿か。


「どうした! 恐怖で体が動かないのか? あっ、そうそう、肉の鎧のどこを攻撃しても無数の鬼がお前にカウンターをくらわせるようにしてあるから中途半端な攻撃は命取りになるぞ!!」


「そうか。教えてくれてありがとう。鬼姫きき


「なあに?」


「悪鬼砲を使ってもいいか?」


「いいわよー。というか、アレあたしの霊力を圧縮した霊力の塊をあんたがビームにして撃つ連携技じゃなかった?」


「そうだな。しかもこの技はお前が僕に憑依してなくても使える。それと僕はお前の霊力をビームにして撃つだけだから僕はすごく楽だ」


「そうね。で? 今日はあんたに憑依していいの? ダメなの?」


「憑依なしで一度撃ってみてダメだったら憑依していいぞ」


「オッケー。じゃあ、あたしの霊力圧縮するわよー」


「おう」


「作戦会議は終わったか?」


「うん。じゃあ、今から悪鬼砲を撃つからいつでも防御できるようにしておいてくれ」


「防御? そんなもの必要ない! 俺はお前の全力を俺の全力でねじ伏せるだけだー!!」


「そっか。分かった。じゃあ、行くぞー」


『悪鬼砲、発射ー!!』


「ぐっ! こ、こんなものー!!」


 うーん、大丈夫だろうか……。


「大丈夫か?」


「大丈夫……だ!!」


「おっ! 悪鬼砲の軌道を変えたぞ! すごいじゃないか!」


 よし、メモしておこう。最弱は大丈夫っと。


「こ、このくらい余裕だ!!」


「そうか。じゃあ、次は連続で行くぞー」


「え?」


鬼姫きき、よろしく」


「オッケー」


「ま、待て! 今のを連発できるのか?」


「ん? ああ、できるぞ。鬼姫ききの霊力が尽きない限り何発でも」


「そ、そうか」


「どうする? 今日はやめとくか?」


「さ、三発連続で来い!!」


「分かった。だってさ、鬼姫きき


「え? 三発? 少なくなーい?」


「じゃ、じゃあ、五発だ!!」


「山田、鬼姫ききの挑発に乗るな」


「わ、分かった。じゃあ、三発で頼む」


「分かった。鬼姫きき、準備できたか?」


「とっくに百発分用意してあるわよー」


「ひゃ、百発!?」


鬼姫きき、あんまり山田を驚かせるな」


「はいはい。じゃあ、行くわよー」


「お、おう!!」


『三発連続で! 悪鬼砲、発射ー!!』


「ぐっ! こ、こんなもので……! 俺をどうにかできると……! 思うなー!!」


「おー! 悪鬼砲、連続三発分の軌道を変えたー!」


「や、やった……! 俺、すげえ……!」


「たしかにほんの少し成長してるけど、今日あんたが軌道変えたやつ全部威力最弱だからね? まあ、これからも頑張りなさい」


「え? お、おう」


「山田、お前すごいな。鬼姫ききが褒めてくれたぞ」


「え? 俺、今褒められたのか?」


「ああ! けど、まだお前は初級コースの序盤にいる。次会う時までに初級コースの中盤くらいになっててもらえると嬉しい」


「そ、そのくらい余裕だ! 俺に限界はないからな!」


「期待してるぞ! 山田!」


「おう! じゃあ、またな! 雅人まさと!」


「ああ! またな!!」


 あれ? 決闘しに来たのになんで格闘ジムで試合したみたいな感じになってるんだ? うーん、まあ、いいか! よおし! 今よりもっともっと強くなるぞー!

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