表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1606/1940

糸電話と寒天の妖精とスイーツイーター

 夏樹なつき(僕たちの妹)が糸電話を作っている。見た目は普通の糸電話だが糸がかなり長い。というか、少しずつ長くなっている。


「よし! できた! お兄ちゃん! こっちの紙コップ持って!」


「お、おう」


「じゃあ、ちょっと太平洋まで行ってくるね!」


「待て。どう考えても糸の長さが足りないぞ」


「大丈夫。これ、ブレインからもらった不思議な糸だから」


「そうか。ん? 待てよ。虎姉に頼めばたくさんもらえるんじゃないか?」


「蜘蛛の糸だと虫とか鳥とかが引っかかっちゃうから不思議な糸を使ったんだよ」


「なるほど」


「それじゃあ、いってきまーす!」


「おー、気をつけてなー」


 へえ、不思議な糸は扉や壁をすり抜けられるのかー。便利だなー。

 数秒後。


「お兄ちゃーん! 聞こえるー?」


 あっ、夏樹なつきの声だ。


「おー、聞こえるぞー」


「あー! お兄ちゃんの声が頭の中に響いて脳の血管がサンバ踊り始めたー!」


「そうか。ちゃんと聞こえてるんだな。じゃあ、そろそろ戻ってこーい」


「はーい!」


 数秒後。


「ただいまー!」


「おかえり。ん? 手に持ってるのはなんだ?」


「玉手箱だよー」


「今すぐ返してきなさい」


「はーい!」


 玉手箱か……。たしかアレは何かの時間を閉じ込められる箱だったな。


「ただいまー!」


「おかえり。ん? 頭の上に何かいるぞ?」


「寒天の妖精だよ! スイーツイーターに食べられそうになってたから連れてきた!!」


「そうか。じゃあ、今からそいつを倒しに行ってくる」


「私も行く!」


夏樹なつき、これは遊びじゃないぞ」


「私、あいつの居場所知ってるからきっと役に立つと思うよ」


「そうか。じゃあ、そこまで案内してくれ。あとは僕が一人でやるから」


「分かった!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ