お兄ちゃんはチアガールが好きなの?
今日はチアリーディングの大会がある。
「片手で女子をポンポン投げれる男子すごいなー。女子の体みんな柔らかいな。あんなに足上がらないよー」
「お兄ちゃんはチアガールが好きなの?」
「いや、別に」
「じゃあ、なんでこんなところに来たの?」
「暇だったからだよ」
「ふーん、そうなんだ」
「それにしても全員ニコニコしてるなー」
「それも審査対象なんじゃないの?」
「そうなのかなー? あんな動きできる時点で十分すごいと思うけど」
「お兄ちゃんが審査員だったら全員に満点あげちゃいそうだね」
「うん、あげちゃうあげちゃう」
「あっ、次今年の優勝候補だよ」
「……幼女しかいないぞ」
「聖天使学園……つまり天界にある学校から来てる娘たちだよ」
「あー、あそこか」
「というか、審査員たちの視線が気持ち悪いね」
「え? あー、たしかに。あっ、演技終わった」
「最後のウインク、ズルいね」
「あんなことしていいのかなー。でも、まあ、結果はもう分かってるからなー」
「だねー」
「結果を発表します! 今年度、人外の部、優勝は『聖天使学園』です!!」
『やったー!!』
うん、まあ、そうなるよな。
「人間の部、優勝は『蜃気楼高校』です!!」
「あっ、うちの高校だ」
『やったー!!』
「ホントだ、意外」
「素人目線だとたいした違いはないように思えたんだが」
「見た目というか審査員の好みじゃない?」
「え? あー、そうかもなー」
表彰式と閉会式は無事終了。片付けをさっさと済ませた後、選手や大会関係者、観客たちはさまざまな感情を抱きながら会場を後にした。
「夏樹、しばらくSNS見ない方がいいぞ」
「分かった」
僕たちは夕日を見ながら手を繋いで歩き始めた。明日は晴れるかなー?




