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なんか空が怯えてるなー

 なんか空が怯えてるなー。ちょっと様子を見に行ってみるか。


「外から何か来る……


 外? 宇宙から何か来るのかな?


「いや、違うな。別の世界から何かがこっちに来てる」


 空間に亀裂が入り、ガラスを割るようにそれは現れた。


「ピポ、パポ、ププ」


「なんだ? こいつ」


 ロボットかな?


「あー、そこのロボット、ちょっといいか?」


「ピピー!! 戦闘力測定不能! 排除する! 排除する!」


「おい、待て。話を……」


「みんな死んでしまえー!!」


 ロボットの体から放たれた光線は空間を削り取りながら直進している。


「マスター! 危ない!!」


「メルン! ダメだ! 来るな!!」


「え、えーっと、こういう時はどうすればいいんだっけ? あー! もうー! なんかシールド出ろー!」


「リアライズ」


「おー! なんか出たー!! よし! これなら多分大丈夫! なんちゃらシールドよ! 私たちを守れー!!」


「了解」


「ふぁ!? そ、そんな! あんなおもちゃで宇宙破壊光線が防げるのか!?」


「メルン、お前すごいな」


「わ、私は古代人製美少女型機械人形ですからね! これくらいできて当然です!!」


「そうか。ありがとな、メルン。よしよし」


「どういたしましてー。あとマスターに頭撫でられるの好きですー」


「イチャイチャするな! 私を見ろ!!」


「え? あー、ごめん。ところで君は何しにここに来たの?」


「私は知識欲を満たすためにさまざまな星の情報を収集している機械生命体だ」


「へえ、そうなんだ。でも、だからっていきなり攻撃するのは良くないと思うぞ」


「すまない。だが、お前やそこの骨董品はなぜそんなに強いんだ?」


「骨董品! それって私のことですか!?」


「他に誰がいる?」


「酷いですー! 私、目覚めてからそんなに経ってないんですよー!!」


「でも、骨董品だ」


「うえーん! マスター! 私、そんなに老けてませんよねー?」


「よしよし、メルンはかわいいな」


「えへへへへ、マスター♡」


「イチャイチャするなー!」


「あー、ごめん。で? 君はこれからどうするつもりなんだ?」


「この世界に来たのは偶然だが、この世界の情報を集めてから帰ろうと思う」


「そうか。じゃあ、ミラクルクラゲを紹介するよ」


「何? 今の話本当か?」


「ああ、本当だよ。ほら、こっちこっち」


「お、おう」


 ミラクルクラゲからさまざまな情報を得た機械生命体ピポンはスキップしながら元の世界へ帰還した。


「マスター! お散歩しましょう!」


「え? ああ、分かった」


 なんか犬みたいだな。まあ、空中散歩だけど。


「……夢……私の夢は……どこ?」

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