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心の傷具現化光線銃

 どこからか泣き声が聞こえる。空き地の方から聞こえるなー。よし、行ってみるか。


「あっ、いた」


 空き地にある土管のそばで幼女が泣いている。彼女は土管にもたれかかっており彼女の周囲には小動物がたくさんいる。


「こんにちは。君はどうして泣いているの?」


 彼女は泣きながら僕の胸に飛び込んでくる。


「よしよし。辛かったね。でも、大丈夫。僕はどんな時も君の味方だから」


「お兄さん、優しいね。何が起きてもお兄さんだけは助けてあげる」


 この娘、人間じゃないな。


「ありがとう。ところで君はどうして泣いているの?」


「言いたくない」


「もしかして嫌なことがたくさんあったのかな?」


「……うん」


「そっか。じゃあ、一つ一つ解決していこうか」


「お困りかなー?」


「あっ、ブレイン。ちょうどいい。お前の発明品でこの娘の心の傷を具現化してくれないか?」


「分かったー。えーっと……心の傷具現化光線銃!」


「まんまだな」


「その方が分かりやすいからねー。お姫様、手を出してー」


「え? あー、うん、分かった」


「それじゃあ、行くよー。えいっ!!」


 彼女が引き金を引くと優しい光線が幼女の手を包み込んだ。その後、彼女の心の傷が僕たちの目の前に現れた。


「……多いな」


「多いねー」


「グスン……」


「大丈夫。解決できない量じゃないよ」


「本当?」


「ああ。例えば、海にゴミを捨てた人がたくさんいて困っているを解決するにはそのゴミと捨てた人の位置が三秒間入れ替わるようにすればいいんだよ」


「なるほど。じゃあ、そうなるように設定するね」


 ん? 設定?


「じゃあ、これは?」


「んー? あー、残飯たちの怒りかー。うーん、じゃあ、残飯になることが決定したら餓死しそうな人や動物たちのところに送られるようにしよう」


「分かった。じゃあ、これは?」


「戦争で家族を失った子どもたちの将来が心配かー。うーん、じゃあ、その子たちが安心して暮らせる世界に招待しよう」


「分かった。じゃあ、そうするね」


「二人ともサラッとすごいこと言ってるー」


「お前の発明品も似たようなものだろ」


「そうだねー。あははははは!!」


 数時間後、彼女の心の傷はほぼ完治した。


「原因のほとんどが人間絡みだったな」


「昔からそうだよ。まるで成長していないかわいそうな生き物」


「そっかー。まあ、〇〇年後に自滅するからそれまで僕たちにできることをやっていこう」


「うん!!」


 二人とも人外だねー。まあ、私もそろそろそうなるんだけどね。

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