私たち
一夜にしてゴーストタウンと化したキャベツタウン。うーん、集団神隠しかなー。僕はメルン(古代人製美少女型機械人形)と共にその町へと向かった。
「本当に誰もいないな」
「いませんねー」
「というか、なんかカビ臭いな」
「マスター! あそこに誰かいます!!」
「何!?」
「あら? 見つかっちゃった。行きなさい、私たち。そしてあの方たちも仲間にするのです!!」
『かしこまりました』
「なんだ? カビの妖怪か?」
「そのようです」
「そうか。メルン、冷凍光線発射!!」
「はい! マスター! えーい!!」
メルンの全身からカビ女たちめがけて冷凍光線が放たれる。
「なっ! 生き残った私たち! 私と一つになりなさい!!」
『かしこまりました』
「捕獲結界。はい、これでもう君は仲間を増やせない」
「わ、私たち! なんとかしなさい!!」
『無理、です……』
「私たちー!!」
「さて、これからどうしようかな」
「わ、私はただ仲間を増やそうとしただけです!」
「本当? 誰かに頼まれてこの町の住人たちを無理やり仲間にしたんじゃないの?」
「そんなこと頼まれてません!」
「嘘だったら太陽に住んでる蜘蛛のペットになってもらうよ」
「嘘じゃないです! 信じてください!!」
「うーん、どうしようかなー。あっ、じゃあ、豆腐小僧を呼ぼう。おーい、豆腐小僧!!」
「はいはい、何でしょう」
「このカビ女、嘘ついてない?」
「うーん……嘘はついてないです」
「そうか。でも、何か隠してそうだね」
「はい、隠しています」
「わ、私は何も隠してません!!」
「えーっと、それって今おむつを履いてるのと何か関係あるのかな?」
「ふぇ!?」
「あっ、なるほど。隠し事はそれか。えっと、今回みたいな事件はもう起こさないって約束してくれたら君の秘密は暴露しないよ」
「しません! もう絶対にしません! なので暴露だけはやめてください!!」
「うん、いいよ」
「ありがとうございます!」
「よし、じゃあ、みんなを元に戻すか。みんなー、元に戻れー」
『わー!!』
わ、私たちが消えていく……いえ、私のところに戻ってきただけですね。
「よし、じゃあ、帰るか」
「はい!!」
「ねえ、僕の豆腐食べる? まあ、食べたら全身からカビ生えるけど」
「いただきます。あー、おいしい」
「わー、共食いだー」
「私は千年ほど生きているカビなのでそんなの気にしません」
「そっかー」




