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不思議な鉛筆
ある日、不思議な鉛筆が盗まれた。
「ミスティ、お前……」
「違う! 私は盗んでない! というか、このやりとり久しぶりだな!!」
「そうだな。でも、宇宙怪盗であるお前が盗んでないとするといったい誰が盗んだのかな?」
「お兄ちゃーん、この鉛筆すごいよー。これで絵を描くと絵が紙の中から出てくるんだよー」
「夏樹、お前それどこで手に入れたんだ?」
「家の前に不審者がいてね、そいつの重そうなリュックを私の髪で少し切ったらこれが出てきたんだよ」
「夏樹、そいつがどこに向かったのか分かるか?」
「ちょっと待って。あっ、私の髪、そのリュックの現在地知ってるって。これから案内させるね」
「よろしく頼む」
こうして不思議な鉛筆は全て回収できたのであった。
「よかったな、犯人逮捕に協力したおかげで不思議な鉛筆一本もらえて」
「うん!!」




