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食人木たちの森 冒頭でオチが分かります

 ここは食人木たちの森。


「テレビの前のみなさん! ご覧ください! これが不老不死になれる薬が隠されているという噂がある森です! 尺の都合上、探検隊の隊員たちの紹介などは省略させてもらいます! それでは参りましょう! レッツ! トレジャーハント!!」


 はぁ……何度も止めたんだけどなー。まあ、いいか。

 数分後、その森から悲鳴や断末魔が聞こえ始めた。まあ、そうなるよね。そして三十分後、森は静かになった。


「みんなー、食べたものペッてして」


『なんのことー?』


「あのね、君たちが人間を食べたらこの森を焼いてもいいってことになってるから早く吐き出した方がいいよ」


『はーい』


「はぁ……はぁ……た、助かった!」


「よかったね、全員無事で。それじゃあ、今からこの森に関する記憶を消去するね」


「そ、それは困ります! 我々は死んでも不老不死になれる薬を持ち帰らないといけないのですから!!」


「それはあなたたちのすぐそばにありますよ」


「え? そうなんですか?」


「まだ分かりませんか? じゃあ、証拠を見せますね。新入りちゃん、おいで」


「はーい!」


「この娘は少し前にこの森で自殺しました。で、彼女の死体は食人木に食べられました。その後、食人木は種を吐き出しました。それは食人木が食べた個体の数だけ作られ体外に排出されます。つまり、ここにいる新入りちゃんやそれ以外の個体も全て元は別の生き物だったわけです」


「そ、そんな……じゃ、じゃあ、不老不死になれる薬というのは」


「この姿になるとね、マザーが死なない限り不老不死になれるんですよ」


「そ、そんな危険な植物どうして放置されてるんですか!!」


「彼らはこの森の中でひっそりと暮らしているからです」


「だとしても危険だ! もし彼らが我々に牙を剥いたらどうするんですか!!」


「どんなに善良な人間でも土足で家に入られたら嫌でしょう? あなたたちがやったことはまさにそれです。なのであなたたちは食べられそうになった。そしてあなたたちがこの森に入るまで彼らは一切あなたたちに危害を加えていません。それはあなたたちだけでなくカメラもちゃんと知っているはずですよ」


「だ、だとしても! こんな森は即刻焼き払うべきです!!」


「そんなことをする暇があったら、これ以上厄介なことにならないうちに早くここから離れた方がいいですよ」


「ええい! 黙れ! 黙れ! 探検隊のみなさん! 私と一緒にこの森を焼き払いましょう!!」


「……た、助けて!」


「え? こ、これはいったい……」


「自然界では先にルールを破った方が悪なんです。ということで、あなたたちは今日ここで死にそして後日蘇ります。よかったですね、不老不死になれますよ」


「い、いやだ! いやだあああああああああ!!」


 いるんだよねー、言葉は通じても話が通じない人。もう少し丁寧に説明していれば森から出ていってくれたかな? いや、多分それはないな。だって、どこの世界線でも彼らは今日ここでこうなることが決定していたのだから。

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