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スカンク・エイプの寝言
スカンク・エイプはアメリカのフロリダ州にあるエバーグレーズ国立公園で十九世紀初頭あたりから目撃されている類人猿型UMAである。
出現する際に大変な異臭を放つと言われており外見はオランウータンに近く灰色の体毛に覆われている。また人間のように二足歩行で歩くことができる。こちらから危害を加えなければ襲ってこない……多分。
ここはUMA保護エリア。
「メルン、ガスマスクいるか?」
「いえ、大丈夫です」
「そうか。じゃあ、行くか」
「はい」
スカンク・エイプは分厚い扉を十回くらい開けないと会えない。寝ている時は大丈夫だが起きると異臭が出始める。磁場や計器がおかしくなるほどの臭さらしいが、まあとにかく誰が嗅いでも臭いと思うにおいを出すUMAなのだ。
「あっ、いた」
「寝てますね」
「そうだな」
木の上でいびきをかいているオランウータンのようなUMAがスカンク・エイプである。
「よし、帰ろう」
「そうですね」
「……今日も平和だなー」
寝言か……。
「よし、今のうちに帰ろう」
「そうですね」
僕たちはさっさと部屋から出た。ふぅ……緊張したー。




