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ヒバゴンとヤマゴン

 ヒバゴン。それは日本のとある山で目撃された類人猿型のUMAである。背丈は百五十センチ程度で二足歩行が可能。体中が濃い茶色の毛で覆われており顔は逆三角形。目はギョロ目で大きく吊り上がり体重は体格から八十五キロ前後。足のサイズは二十七センチ程度で歩く時にイルカの鳴き声らしき音を発することがある。

 また日本にはこれとよく似た『ヤマゴン』という類人猿型のUMAがいる。ヒバゴンが目撃された山の近くに現れたUMAで見た目がヒバゴンに似ているため、おそらく同一個体だろう。まあ、実は双子の兄弟なのだが。

 ここはUMA保護エリア。


「兄者、今夜の晩飯はなんだ?」


「今日は牡丹鍋だ」


「兄者。それは昨日食ったぞ」


「なら、熊鍋にするか」


「兄者、それは一昨日食ったぞ」


「そうか。じゃあ、今日はお前が作れ」


「分かった。それじゃあ、材料取ってくる」


「おう」


 ヤマゴンが集めてきた材料は木の実や小型動物だった。


「ヤマゴン」


「なんだ? 兄者」


「酒のつまみでも作るつもりか?」


「いや、違う」


「じゃあ、何を作るつもりなんだ?」


「フルコースだ」


「ふるこーす? それはアレか? いろんな料理がちびちび出てくるやつか?」


「そうだ」


「そんなの腹になるのか?」


「なる」


「そうか。じゃあ、お前に任せる」


「分かった。兄者、料理ができるまでのんびりしててくれ」


「おう」


 数時間後。


「兄者、できたぞ」


「そうか。それじゃあ、お前のふるこーすをいただこうか」


「おう」


 ヤマゴンの作ったふるこーすはうまかった。まあ、いくつかうまい毒があったから人間が完食するのは難しいだろう。


「あー、うまかったー。ごちそうさん」


「そうかそうか。うまかったか」


「ああ、うまかったぞ。でもよ、お前いつのまにふるこーすなんて作れるようになったんだ?」


「少し前に雅人まさとに教えてもらったんだよ」


「なるほどなー。あいつの料理、全部うまいもんな。まあ、再現できるお前もすごいが」


「いや、正直まだまだだ。雅人のは俺のよりうまかったからな」


「そうかー。まあ、ぼちぼちやっていこうや」


「そうだな」

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